お部屋の中に新しい防音室を作っています。
お部屋の床も撤去してからファンデーションを作ってそれから壁を作ります。
小社では防音室の壁・天井をスーパーストラクチャーと呼んでいます。
今回製作の防音室の壁は小社の規格ではスーパーストラクチャーA仕様と呼んでいます。
千鳥間柱大壁造り防音壁です。
組み立てを順次説明すると次の様です。
- 壁の穴を塞いでおきます。
元々のお部屋に空いている穴:コンセント穴・換気口等々を前もって塞いでおきます。 この建物はモルタル塗りですのでモルタルで塞いでおります。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|既存壁の隙間を塞ぐ
- 千鳥間柱大壁の下地を作ります。
取り付け位置に持ってきて 不具合がないかどうか 垂直かどうか確かめます。外側の壁の下地と内側の壁の下地を含んだ 壁の骨組みです。写真では 奥の部分に柱型を除けるための コの字型の 壁下地も作っています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁骨組みの製作と仮組立
- 壁の骨組みに石膏ボードを張ります。
まず平らな面に 骨組みを置きます。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|骨組み、外壁と内壁の下地
- 外側の壁を張ります。
石膏ボードを張ります。お部屋と新しい防音室の間の壁になりますので 前もって張っておかないと 張ることが出来ません。
石膏ボードを2枚張ります。まず骨組みに接着剤を塗ります。 石膏ボードと骨組みを一体化して 剛性を高めるためです。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|骨組みに接着材塗りつけ
- 1枚目の石膏ボードを張ります。
1枚では張り切れないので途中で繋いでおります。 繋ぐために接着材を端面に塗り少しでも繋ぎ面がなくすようにしております。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|外側の壁張り、壁継ぎ目に接着材
- 石膏ボードを骨組みに載せタッカで仮止めします。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|外側の壁張り1枚目貼り付け
- 石膏ボードの2枚目を張るために非硬化型接着材を塗りつけます。
非硬化型接着材は酢酸ビニルエマルジョンですが可塑剤を加えているのか固まってもゴムのようです。 適切な量を塗りつけます。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|外側の壁貼り非硬化型接着材の塗りつけ
使っている非硬化型接着材は吉野石膏サウンドカットで詳細はここをご覧下さい。
- 2枚目の石膏ボードを貼り付けます。
石膏ボードをタッカで仮止めします。 石膏ボードの表同士を貼り付けています。 石膏ボードは表と裏では表面の紙の強度が異なります。 表の紙の方が強度があって
表同士の方が非硬化型接着材の効果を期待できると考えています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|外側石膏ボード二枚貼り完成
- 吸音板を張ります。
既存のお部屋と新しい防音室の間に吸音板を入れておきます。 写真では32K品グラスウール35mm厚を入れております。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|既存壁との間にグラスウール吸音板を入れる
使っているグラスウールは極細繊維のグラスウールで旭ファイバーグラス社製のアクリアUボードピンレスです。詳細はここをご覧下さい。
- 壁ユニットを建て込みます
建て込みとは組み立てる事です。床や隣の壁ユニットとの接合面にシリコーンを塗っておきます。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁の建て込み、接合面にはシリコーン
床面とネジ止めして固定します。壁が垂直になる様に調子を見ながら固定します。
必要ならテーパ木片を差し込みます。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁の建て込み、壁と床との接合
隣の壁ユニットとの接合面にもネジ止めします。
壁と床の接合は全体の調子を見ながら行います。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁の建て込み、壁と壁の接合
- 壁ユニットひとつが完成です。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁の建て込み
- 吸音材を挿入します。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|吸音材を隙間に挿入する
万遍なく入れるのが決め手です。
- 内側の壁を張るために接着剤を塗っています。
下地と接着したことによって剛性が増すと考えています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編| 内側の一枚目の壁を張る接着材を塗る
- 隙間をなくすためにシールもしています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編| 内側の一枚目の壁を張るために接着材とシール
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編| 内側の一枚目の壁を張る
- スーパーストラクチャーA仕様壁 内側の壁1枚目張り
横貼りにしています。横貼りの方が強度が増し隙間が少なく下地と密着すると考えています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編| 内側の一枚目窓側
1枚目に張ったのは吉野石膏タイガーボードタイプZです。詳しくはここをご覧下さい。
- スーパーストラクチャーA仕様壁 2枚目張り
2枚目は普通硬質石膏ボード9.5mmです。
防音室の壁材 普通硬質石膏ボード
普通硬質石膏ボードをご覧下さい。
- スーパーストラクチャーA仕様壁2枚張り完成
防音室窓側
部屋の中に新しい防音室を作る場合は天井高を確保するためと防音性能を高めるため既存の床を撤去します。
撤去すると床下にある排水管水道管電線管等を移設します。
移設できないような柱脚についてはファンデーションをかさ上げして対処します。
防音室内にはみ出した柱型・柱脚の処理方法手順
- ベースメントについては柱脚を除けて作ります。
ベースメントに柱型が出ていた時の対処
- 柱脚が出っ張っている所を除けてかさ上げします。
ベースメントに柱型が出っ張っていた時の対処 対処前
写真では3枚のかさ上げで柱脚の出っ張りをクリアしています。
ファンデーションに柱型が出っ張っていた時の対処 ネジ止めする
4枚目から7枚目までは柱型まで作っています。
ファンデーションに柱型が出っ張っていた時の対処 塞ぐように4枚貼りネジ止め対処完了
- 柱型を除けてスーパーストラクチャー壁を製作して取り付けます。
柱型・柱脚の処理
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|壁の建て込み、垂直の確認
- スーパーストラクチャーA仕様内側の壁を張ります
他の壁と同じようにタイプZを張ります。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編| 内側の一枚目窓側
- スーパーストラクチャーA仕様内側壁2枚目を張る
スーパーハードを張っています。
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|完成
曲がり部分が多いので剛性が高くなり防音性は高くなります。
防音室に押し入れ
普通のお部屋を
防音室にしています。
普通のお部屋ですから押入もあります。
防音室付きの押入を作る時押入の扉を防音扉にして押入を普通の仕様にするか
押入も防音室にする仕様があります。
押入の扉が防音扉では使いにくいので押入も防音室にする方法が最善です。
- 押入も防音室に
押入も防音室に
壁ユニットの組み立て
- 押入の壁部分完成
スーパーストラクチャーA仕様押入部分壁外側完成
- 天井ユニットの製作
スーパーストラクチャーA仕様押入部分天井ユニット製作
- 組み立て
壁を作りその上に天井ユニットを載せます。
スーパーストラクチャーA仕様押入部分外側完成
- 天井を張ります。
3枚貼りです。
スーパーストラクチャーA仕様|押入部分天井先ず2枚貼り
- スーパーストラクチャーA仕様壁1枚目張り
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|押入 内側の一枚目
- スーパーストラクチャーA仕様壁2枚目
お部屋の中に新しい防音室を作るスーパーストラクチャー壁編|押入側