小社は楽器もガンガンに使える防音室を入居者のために作っています。
その作り方を小社ではトリレントと名付けました。
特許も申請しました。
トリレントは
簡単に言うと
普通に建築で使う用語で
「千鳥間柱」とでできていて
千鳥間柱だけでは
既存の技術ですので
特許になもちろんなりません。
壁の中に
吸音板を入れています。
入れるメリットについては
後述します。
先に
千鳥間柱について説明します。
大壁作りといって
壁の裏と表に
壁材が張ってある場合
表の壁下地と
裏の壁下地が
千鳥間柱では
別々にできています。
普通の壁ユニットも
別々にできていますが
入口ユニットも
もちろんできています。
吸音板取付チップも取付済みです。
接合方法ももちろん考えています。
千鳥間柱のメリットは
音が伝わるためには
媒体が必要です。
媒体は
身近にあるものなら空気
それと壁などの固体です。
空気は媒体としては極めて軽いので
減衰の少ない媒体です。
空気の減衰は拡散によるものが殆どです。
それに対して
固体の
減衰については
一様ではありません。
音の伝搬の基本則には
質量則と言うのがあって
「音の減衰量は
質量と周波数に比例する」というものに従います。
そして
固体は
一度揺れると
減衰は
極めて少なくなります。
鉄製の階段の音が
建物全体に伝わることからもおわかりと思います。
模式図でご理解頂いたでしょうか。
左側は普通の大壁作りです。
一方の壁材の揺れは間柱を通じてもう一方に
伝わっていきます。
右側の千鳥間柱は
音源側の壁材の揺れは
空気のみで隣の壁
(この場合模式図で言えば
右側の下側の壁)
に伝わることになります。
糸電話のように
繋がっていませんから
伝導効率は落ちます。
防音に役に立つのです。