質量則である程度予測できますが実際は大きく異なります。
防音ブースの作り方防音ブースを作る前にその効果がどれほどあるか
公式に当てはめて
前もって計算してみます。
ドアの面密度
合板15mm 7Kg
スーパーハード9.5mm 11Kg2枚
29kg/m2
質量則に当てはめると
___________________
TLo = 20 log ( f × M ) -42.5 (dB)
TLo: 透過損失(dB)
f : 周波数(Hz)
M : 構造体の密度(㎏/㎡)
TL = TLo ? 10 log10 ( 0.23 × TLo )(dB)
TL : ランダム入射透過損失(dB)
___________________
より
100Hz 26dB
200Hz 32dB
500Hz 40dB
隙間がなかったら
D-40になるみたいです。
実際は
隙間があるので
たぶん
D-30程度みたいと思います。
上記は
ドアの値ですが
壁について
同じように計算します。
壁の面密度は
スーパーハード9.5mm11Kg
タイガーボードZ21mm16Kg
27Kg/m2
面密度があまり変わらないので
100Hz 26dB
200Hz 32dB
500Hz 40dB
隙間がなかったら
D-40になるみたいです。
本当に今作っている防音ブースが
D-40なら
良いです。
上の
質量則による
防音ブースの効果ですが
そのようにならない
ことがあります。
低音側と
高音側に
質量則より
悪くなる所があります。
高音側は
コインシデンス効果と呼ばれる
ものがあります。
コインシデンスとは
英語で同時発生と言う意味です。
音の入射周波数と
防音材の固有振動数が
一致するために
あたかも
音がより透過するようになるのです。
このため
高音側は
1000Hzから2000Hzくらいの所に低減する所があります。
防音材の材質・厚み・面密度・硬さ・剛性等々で異なる
材特有のコインシデンス効果の周波数があります。
一般的に薄い材はコインシデンス効果の周波数は高く
厚い材はコインシデンス効果の周波数は低くなります。
大きく低減することを避けるために
コインシデンス効果の周波数がことなる
防音材を複数用いることが肝要です。
小社では一番厚い石膏ボードと
薄くて一番硬い石膏ボードを使っています。
吉野石膏のホームページによれば
タイプZ21mmは1600Hz
スーパーハード9.5mmは3,150Hz
だそうです。
もちろんどちらも重いことは同じです。
一方
低音側100Hzくらいの所に
低減があります。
これは石膏ボードの構造体全体が
背後の空気層が
空気バネの様になって
共振して
起こると考えられています。
防音ブースは
2重壁で作らないですが
壁床天井に接して作りますので
低音側の低減があると考えられます。
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