結論から先ず言うと
- 防音室内に張り付ける場合はできるなら壁から間隔を開けるのが最善です。
- 有孔ボードと壁との間に入れる場合は有孔ボード側に入れる方が効果があります。
- 防音壁内に入れる場合はできるだけ多くを入れること
一部分に入れる場合は殆ど同じですが音源側に入れるのが効果があります。
です。
グラスウール吸音板を挟む位置は用途に応じて次の様に分類されます。
- 防音室内部表面に取り付けてデッドな空間(吸音率の高い反響しない空間)を作るためのグラスウール吸音板
- 有孔ボード(穴がブツブツ開いている板状の吸音板)の壁側に設置して有孔板の低音側吸音率を上げるために使うグラスウール吸音板
- 防音壁の内部に設置して共鳴透過を防ぐグラスウール吸音板
の役割があります。適材適所のグラスウール吸音板の使用がその効果を高めます。
○防音室内部表面にあって反響を少なくして音楽環境をよくするために使うグラスウール吸音板
いわゆるデッドな空間を作るために使うグラスウール吸音板です。密度のある程度高い物をなるべく厚く使う必要があります。厚みによって効果のある吸音域が異なります。厚いほど低音側に吸音域は移動しますが通常の使用では高音域の吸音です。
吸音材を壁より離して設置すると低音側に吸音域が移動します。
○有孔板(穴の開いている板状の吸音板)の裏側(壁側)に設置して有孔板の低音側吸音率を上げるために使うグラスウール吸音板
有孔板(有孔ボード、有孔吸音板と呼ばれる穴の開いた板状の吸音板)を用いるとき壁との空間に吸音効果を高めるためにグラスウール吸音板を詰めます。
一部の充填なら有孔板側に設置するのが最善です。
○防音壁の内部にあって共鳴透過を防ぐグラスウール吸音板
頑丈な防音壁が隣り合ってある場合にはその間隔が狭い場合は「太鼓のようにその間を音が反響し合って共鳴する現象」が見られます。音の周波数と防音壁の周波数が一致するときに共鳴する現象です。この場合防音壁間の音圧を下げるためにグラスウール吸音板を使います。
使い方はなるべく密度の高いグラスウール吸音板を防音壁間にできるだけ多く挟み込みます。
共鳴透過を防いで防音性能を上げるためには防音壁間の距離をなるべく大きくして密度の高い吸音材を多く挟み込むことです。
間隔は7cm以上あることが必要です。